2016年に、子宮内膜の細菌(子宮内フローラ)が不妊治療に大きな影響を与えているかも知れないという論文が発表されました。(1)
 子宮内フローラが乱れて雑菌が増えると、子宮内膜で免疫が活性化し、受精卵を異物として攻撃してしまう可能性が指摘されています。 (1)Moreno I, et al: Evidence that the endometrial microbiota has an effect on implantationsuccess or failure.
    Am J Obstet Gynecol 215(6):684-703(2016)

 腸内環境を整えることが知られるラクトフェリンですが、子宮内環境にも有用ではないかとの研究報告がなされています。(2)
 子宮内フローラはこれまでほとんど調べられてきませんでしたが、産婦人科の疾病や妊娠の可否などとも関係することが判ってきました。ラクトフェリンは、子宮内フローラを整える成分として、より注目が集まっています。 (2)大槻克文: 膣内環境改善を目的としたプレバイオティクスの早産予防効果は?ラクトフェリンによる早産予防効果について.
    臨床婦人科産科72(3), 368-74(2018)

 ラクトフェリンは身体の中で作られますが、多くはありません。また、牛乳やヨーグルトなどの乳製品からは、ほとんど摂ることができません。さらに、ラクトフェリンは胃で大半が分解されるため、胃で溶けず腸まで届き、体内の吸収効率を高める「腸溶性」設計が必要です。
 ラクトフェリンは、大人にとっても大切な働きをします。腸まで届けると、腸内環境・免疫機能を整えます。腸内細菌の状態(腸内フローラ)は全身の健康に影響しますが、ラクトフェリンは善玉菌が多くなる環境を作ります。また、ラクトフェリンは、免疫として働く細胞にも直接働きかけ、免疫力向上が期待されます。